質量が異なる2つの球の衝突 ― 振り子の可逆性だけではつまらない!?

可逆・不可逆の例でよく単振り子を例にしています。確かに振り子の運動は可逆ですが、何だか当たり前のような感じがします。 そんなときは、2つの球の弾性衝突を利用してみましょう!どんな比でも結構です。必ず2回の衝突で元に戻り、同じ衝突を繰り返します。
ここでは、3:1の質量比の場合を紹介します。


image

用意するのは2つの大きさの異なるビー玉と釣り糸、そしてつり下げる板として簡単に加工できる下敷きが便利です。市販の大きいビー玉と普通のビー玉は大体3:1の質量です。ビー玉に瞬間接着剤を利用して釣り糸をつけます。

image

小さいビー玉を持ち上げて離します。さて衝突後はどうなるでしょうか?

image

これが答えです。2つのビー玉は同じ速さで両側に飛び出します。

image

広がった2球は再び衝突します。今度は、大きいビー玉は静止、小さいビー玉だけ飛び出します。つまり、2回の衝突で元に戻ったというわけです。


運動量保存則と衝突の式を学習していれば、衝突後の2球の速度を予測できます。計算後に検証実験をすれば「本当にそうなる」ことに生徒が感動すること間違いなし!


詳しくは、日本評論社発行の「いきいき物理わくわく実験1」p.134をご覧ください。

"いきいき物理わくわく実験"公式ホームページへ戻る